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808 とは何か、ドラムマシンからベースラインまで

暗い部屋に並ぶ黒いスピーカーキャビネットの接写

プロデューサー10人に 808 とは何かを聞くと、2種類の答えが返ってくる。どちらも正しい。808 は1980年に作られたドラムマシンであり、2010年以降にリリースされたほぼすべての trap の曲の下にあるサブベースの名前でもある。 最初の答えが2つ目を説明する。あのマシンのキックは、音程を保てるほど長いディケイを持っていて、やがて誰かがチューニングできることに気づいたのだ。

音に名前を与えたドラムマシン

Roland TR-808 Rhythm Composer は1980年、定価1,195ドルで登場した。Linn LM-1 より安い代替として売られた。LM-1 は本物のドラムのサンプルを鳴らした。808 は違う。すべての音をアナログシンセで組み立てたので、キックもスネアもカウベルも、本物のキットの何にも似ていない。TR は transistor rhythm の略だ。

当時、誰もそれを望んでいなかった。808 は商業的に失敗し、売れたのは12,000台未満。依存していたトランジスタが手に入らなくなり、Roland は1983年に生産を終えた。店頭で失敗したマシンは、すでに hip hop に拾われていた。Run-DMC、LL Cool J、Public Enemy がこれで作品を作り、Bomb Squad の Hank Shocklee ははっきり言った。あの音がなければ hip hop ではない、と。

キックがベースラインになった仕組み

808 のバスドラムは、ローパスフィルターを通したサイン波の発振器で、ディケイのツマミで本物のキックよりはるかに長く鳴らせる。すべてを変えた技を広めたのは Rick Rubin とされる。ディケイを伸ばし、ドラムを別の音程にチューニングすると、キックがベースラインになる。

東海岸のプロデューサーは1990年代に離れた。南部は離れなかった。Miami bass、Memphis、そして後の Atlanta が808を残し、trap がチャートに届くころには、808 はハードウェアを指す言葉ではなくなっていた。

Close up of black speaker cabinets in a dimly lit room

今日の trap ビートで 808 が意味するもの

現代のセッションで 808 は、ひとつの持続するサブベースの音だ。ふつうはクリーンなサイン波か、少しサチュレートしたもので、ハーモニーのルートにチューニングする。キックだけでは保てない低域を支え、連続したメロディではなく、コードに従って段階的に動く。

機能する 808 の3つの要素

  • 音程。 ビートが F マイナーなら 808 は F から始まり、通る音は進行のルートで、ランダムな落下ではない。
  • 長さ。 ディケイが、小節の下で持続するか、そこで止まるかを決める。短くパンチがあるとドラムに、長く持続するとベースに聴こえる。
  • 倍音。 純粋なサイン波はスマホのスピーカーでは見えない。サチュレーションが上の倍音を足し、小さなドライバーでも音が残るようにする。

ビートの下に 808 を置く方法

パートを書くのはミックスより簡単だが、どちらも低域が届くかを決める。

  • ハーモニーが変わるときに音を変える。毎小節ではない。
  • ヒットのあいだに空間を残す。その隙間が次の音を効かせる。
  • 2つの音を打ち直すのではなくグライドで繋ぐ。そのスライドが trap と分かる仕草だ。
  • 808 が座る場所のキックを抜く。キックをベースにサイドチェインするか、どちらかを短くする。同じレジスタに低域が2つあるのが、ミックスが柔らかく聴こえる最もよくある理由だ。
  • 小さいスピーカーで 808 を確認する。ヘッドホンでしか存在しないなら、スマホでは消える。

同じ 808 が別のビートで合わない理由

808 はどのセッションにも放り込める固定の音ではない。チューニングされるので、キーに合うか外れるかのどちらかで、キーを外したサブベースはミックスで直せない。そして長いので、同じオクターブにある他の何かとぶつかる。速く作業するプロデューサーは、キー別に整理した 808 のフォルダを持ち、1音書く前にサンプルをルートに合わせる。

よくある質問

808 はキックかベースか

時代による。オリジナルの TR-808 ではバスドラムの音色だ。今日の trap では 808 がベースパートで、キックはその上に乗る短いドラムだ。

808 を作るのに本物の TR-808 は必要か

いらない。現代の曲の 808 はほぼすべてサンプルかシンセのパッチだ。大事なのは音の形。長いディケイのサイン波をキーに合わせ、小さいスピーカーでも聴こえるくらいサチュレートする。

808 がこもって聴こえるのはなぜか

たいていは、与えられた空間に対して長すぎるか、キー外の音を弾いているからだ。尻尾を短くし、すべての音が進行に属しているか確認する。

808 はメロディかコードに従うべきか

コードだ。ベースなので進行のルートに着地し、メロディをその上に座らせる。メロディをなぞるとリードと衝突する。

実際のビートで聴く

低域の話は読むだけでは限界がある。良い 808 を理解する最短の方法は、フルアレンジの下で鳴らし、どこで止まりどこで滑るかを聴くことだ。この 808 Mafia type beat はその考えを中心に組み立て、サブがドロップを運び、キックは邪魔にならないよう抜いてある。trap のインストゥルメンタル のセクションでは、同じ低域がテンポとムードを変えるとどう振る舞うかが分かる。そしてここのビート はすべてリースして歌詞を乗せられる。

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